小さく削る虫歯治療

小さく削って小さく詰める

前歯の虫歯治療でよく行っているのが、顕微鏡で見ながら、小さく削って小さく詰める「ダイレクトボンディング」という治療法です。

虫歯を削って詰めたところがまた虫歯になる、という話をよく聞くと思います。「そういうものなのだ」と思っている方も多いと思います。でも、じつは、適切に治療したら、再発を防げることは多いです。
ポイントは3つあります。1つは、虫歯をとるときに、顕微鏡で見ながら、できるだけ健康な歯を削らないように小さく削ること。
2つめは、湿度を下げてカラカラにした状態で治療すること。
3つめは、一気に詰めるのではなく、隙間ができないように何回にも分けて詰めていくことです。それぞれのポイントについて、詳しくご説明します。

ゴムのシートは無菌で、しっかり接着

最大の効果を出すために

一般的な虫歯治療も、虫歯になったところを削りますが、どうしてもやや大きく削りがちです。そこを顕微鏡で見ながら行うことで、削る量を最小限にすることが可能です。健康な歯はできるだけ削らないようにします。

その後、虫歯をとったところに直接、詰め物をしていきますが、前提として、その歯をカラカラに乾燥させないといけません。口の中は湿度100%、わかりやすくいうとお風呂の中と同じです。その状態で接着剤を使っても、はがれやすいので、「防湿」 といって、ゴムのシートを使って、治療する歯だけを口の外に出して隔離し、カラカラの状態にします。

そして、詰めるときは、ちょっとずつちょっとずつ詰めます。
虫歯をとった後の穴は、2㎜四方くらいですごく小さいです。でも、詰める素材は固まるときに縮むので、そんな小さな穴でも一気に詰めるとはがれてきて、隙間ができて、またそこから虫歯になってしまいます。そこで、再発防止のためには、10回くらいに分けて、隙間ができないように詰めていくんです。
2㎜四方の穴を10回に分けて詰める。細かくてびっくりされる方も多いです。でも、材料が縮むということを考えて、最大の効果を出すためには、それくらいこだわってやりたいのです。

治療後 詰め終わった部分

「ダイレクトボンディング」は自由診療になりますが、ご自分の歯をできるだけ残せる、歯を削る量を最小限で済ませられる、よい治療法です。
費用は1本4万円です。見た目も白く自然で、長持ちするので、前歯の虫歯や、前歯に隙間がある方によく選ばれています。

1. 顕微鏡で見ながら、健康な歯を削らないようにできるだけ小さく削る
2. 治療する歯だけ隔離し、カラカラに「防湿」する
3. 約2ミリ四方の小さな穴を10回くらいに分けて詰める

※自由診療です。

■費用:1本4万円(税別)~

■リスクと副作用
樹脂系の材料を使うため、長期的には色調が経年劣化していきます。虫歯が深すぎる場合、ダイレクトボンディングではなく、神経治療や被せもの治療に移行することがあります。まれに治療後に、痛む、しみることがありますが、この場合も神経治療へ移行し適切に対応致します。