歯周病は影響大!歯のすき間に物が詰まるのも歯周病かも

2018年08月6日 (月)
「歯周病になると出っ歯になる」と言われていますが、これは都市伝説などではなく、歯科医学的に証明されている現象です。
歯周病を予防するには、歯周病の初期症状について知っておく必要があります。「歯周病は歯肉から血が出る病気」という知識だけでは足りません。歯周病の兆候の中には、「出っ歯になる」以外にも意外なものがあるからです。
例えば、歯周病によって歯が移動します。それにより歯と歯の間にすき間ができるので歯に物が詰まりやすくなります。
歯周病が引き起こす意外な症状のメカニズムをみていきましょう。

歯は意外に簡単に移動する

歯は意外に簡単に移動する

なぜ歯周病と出っ歯の関係を紹介する前に、「大人の歯も動く」ということを解説します。
歯は意外なほど簡単に動きます。もちろん、歯を自分の手の指で1分間ぐらい強く押しても「動いた」と実感できません。しかしボールペンを噛む癖があったり、歯のすき間を1日に10時間以上舌で押していたりしていると、歯はじわじわと移動します。
歯の矯正治療は、この「小さな力でも長期間にわたって圧をかけ続けると歯は意外に簡単に動く」性質を利用しています。矯正につかうワイヤーのけん引力は強いものではないのですが、年単位で装着することで歯を思い通りに動かすことができるのです。大人でも歯の矯正は可能です。

歯が1本抜けただけでたくさんの歯が動く

もう1つ、歯が簡単に動く方法があります。それは歯が抜けてそのまま放置することです。隣り合って接触している2本の歯は、互いに押し合っているためにその位置に定着しています。しかし歯が1本抜けると、その左右の歯はそれまで受けていた力を急に失うので、歯が抜けた空間のほうに動いてしまいます。それにつられてそれ以外の歯も動いてしまうのです。
同じことが歯周病でも起きえます。

歯周病の歯が「震源地」になる?

歯周病は歯の根っこの部分や歯を支えている顎の骨を溶かしていきます。そのため歯周病におかされた歯は足元がぐらついてきます。そうなると左右の歯の「押し」に負けてしまい、歯が動き始めます。
これが歯周病で歯が動くメカニズムです。ただ「歯周病で歯が動く」といっても、ほんのわずかです。
しかし食べカスが歯と歯の間に挟まるには、1ミリも要りません。本人が自覚できないほどわずかに動いただけで食べカスが入ることができるすき間ができてしまうのです。

歯周病の奥歯が前歯を前に押し出す

歯周病の奥歯が前歯を前に押し出す

次に、歯周病と出っ歯の関係をみてみましょう。
奥歯は噛む力の大部分を発揮しているので、奥歯が歯周病によって弱まると、噛む力は著しく低下します。しかし本人は、無意識にこれまで通りの力で噛もうとしますので、その力は奥歯から前歯に向かって伝わります。
前歯に集まった圧力は逃げ場がないので、前歯を動かしてしまいます。そのため出っ歯になってしまうのです。
奥歯の歯周病が前歯の出っ張りに影響を与えてしまうのです。

歯の異変を見逃さないで

歯周病の初期症状は、必ずしも痛みを伴うわけではありません。痛みが出ればすぐに「歯医者に行こう」と思えるのですが、歯に物が詰まるようになったり出っ歯気味になったりしただけでは「治療を受けたい」とはなかなか思えません。
しかしそれこそが歯科クリニックに行って歯周病の初期治療を受けるタイミングなのです。