インプラントでは骨造成をなぜするの?どんな人が必要なの?

2018年07月23日 (月)
インプラント治療は、顎の骨がやせ細った人は受けられないことがあります。骨が細かったり薄かったりすると、インプラントを支えきれないからです。
しかし骨が細くなった人は絶対にインプラント入れられないかというと、そうではありません。
患者さんが歯科医にインプラント治療について相談したときに「骨造成(こつぞうせい)が必要になる」と言われることがあります。骨造成とは、インプラントを埋める顎の骨を人工的に増やす治療方法です。
骨造成を行えばインプラントを入れることができるかもしれません。

なぜ骨造成が必要になるのか

なぜ骨造成が必要になるのか

インプラント治療は、顎の骨にチタンという金属を埋め込み、それを人工歯の土台にします。そのため、インプラントを埋め込む骨がしっかりしていないと、将来的にインプラントがぐらついたり脱落したりしてしまいます。
顎の骨は元々頑丈な構造を持っているのですが、加齢ととものやせ細くなってしまうことがあります。また顎の骨は複雑な形をしているので、インプラントを挿入したい部分の骨が薄いことがあります。
そこで人工的に骨を増やしてインプラントをしっかり支えるようにするのです。

「骨を吸収する」とは

骨は硬くしっかりした素材に思えますが、実は健康な骨でも常に少しずつ破壊されているのです。ただ健康な骨の場合、新しい骨が常に生産されているので、破壊と生産が同量になりしっかりした状態を保っているのです。
ところが歯周病などで歯や口の中が不健康になると、顎の骨は破壊だけ進み生産が追いつきません。それで骨が細くなる現象が起きるのです。
骨が減ることを「骨が溶ける」といったり「骨吸収が起きた」といったりします。

骨造成の方法「サイナスリフト」

骨造成の方法「サイナスリフト」

人工的に顎の骨を増やす骨造成の方法の1つにサイナスリフト(上顎洞挙上術)があります。上の奥歯が生えている顎の骨は、元々薄いのですが、歯周病などで歯が抜けると、骨吸収によってさらに顎の骨の厚みが薄くなります。このままインプラントを埋めてしまうと、インプラントの先端部分が顎の骨から飛び出してしまい、十分な強度を保てません。
そこで患者さん自身の骨を移植したり人工骨を使ったりして、顎の骨の厚みを増すのです。
移植した骨が顎の骨と同化してインプラントを差し込んでもしっかり刺させられるようになるまで、半年以上かかります。

骨造成があるからあきらめないで

サイナスリフトは上の奥歯を支えている骨の治療法ですが、臼歯を支える骨を造成するオンレーグラフト(垂直的骨造成術)や、上顎の前歯部分のベニアグラフト(ブロック骨移植)などもあります。
骨が細くなってもインプラントの治療をあきらめる必要はありません。