オールオン4治療などで使われる無痛麻酔とはどんな麻酔?

2017年06月26日 (月)
無痛麻酔と呼ばれる痛みのほとんどない麻酔法をご存知でしょうか。痛みに恐怖を覚え、歯医者さんから足が遠のいてしまっている方やオールオン4などの大きな治療の決心がつかない方もこの麻酔法ならば安心できるかもしれません。今回は、無痛麻酔法の中から、主にオールオン4治療などで使われる静脈内鎮静法(じょうみゃくないちんせいほう)という麻酔法について、詳しく見ていきましょう。 

静脈内鎮静法のお薬

静脈内鎮静法のお薬

静脈内鎮静法では腕の静脈に鎮静剤を点滴によって注入します。数分経過すると、眠気がしますが手術中も意識はある状態です。鎮静法の字のごとく、「鎮め(しずめ)静かにする方法」で、緊張や不安が和らいで、痛みが感じにくい状態となります。
他の麻酔薬に比べて比較的、調節しやすいとされているプロポフォールや、即効性かつ、注射時に血管痛の少ないミダゾラムなどが使われることがほとんどです。なお、血管痛とは針を刺したときの痛みのことではなく、薬剤が血管に入って圧迫することによる痛みのことを指します。

静脈内鎮静法の特徴

緊張を和らげる主な目的は、もちろん患者さんの不安を和らげることですが、ショック状態や過換気を起きにくくするためでもあります。静脈内鎮静法と全身麻酔の最大の違いは、患者さんの意識はある状態で手術が行われることです。「どうせなら意識も無い状態の方が、より痛くないのではないか」と思われるかもしれません。しかし、歯科治療の場合は、患者さんのお口に唾液や水が溜まります。歯を削られるとき、同時に水が出されますが、あの水は歯を削るときの摩擦熱から歯を守るための冷却や、削りカスを洗浄するために出ているのです。意識を消失させてしまいますと、この水が気道方面に流れて、詰まってしまう恐れがあるなど、大変危険なため、最低限の意識を保った状態で水が外に誘導できるように、麻酔の深さを調節する必要があるのです。ただし、特殊なケースとして静脈内鎮静法でも患者さんを眠らせた状態で行う手術もあります。

広く使われている静脈内鎮静法

広く使われている静脈内鎮静法

静脈内鎮静法は、オールオン4をはじめインプラント治療が盛んなアメリカをはじめ、世界で多用されています。全身麻酔と異なり、リスクが比較的低く、入院も不要ですし、なおかつ治療後すみやかに意識が正常レベルまで戻るため、さまざまな患者さんに対してメリットが大きいと言えるでしょう。これまで治療に対する不安や痛みに対する恐怖などから治療が受けられなかった方の選択肢としておすすめできる方法です。