妊娠してから歯を治療する前に気を付けなければならない事

2017年04月3日 (月)
妊娠中はホルモンバランスや体調の変化で虫歯になりやすいと言われています。また、歯周病は早産や流産の可能性を高めるともいわれています。出産後は、赤ちゃんのお世話で何かと忙しくなりがち。ママになる前に歯科治療は済ませてしまいましょう。今回は妊娠してから歯を治療する前に気を付けなければならない点についてみていきましょう。

妊娠中の治療は、安定期に入ってから

妊娠中の治療は、安定期に入ってから

妊娠中も歯科治療は可能です。ただし、妊娠初期の2~3ヶ月間はデリケートな時期で、非常に流産しやすいので、過度な緊張や長時間にわたって身体に負担をかけないよう、避けた方ががよいかもしれません。後述するように、妊娠初期のころはつわりやホルモンバランスの影響で虫歯になりやすいので、治療ができなくてもホームケアは怠らないようにしてください。
妊娠後期に入ると、おなかが大きくなるので歯科治療がしにくくなるかもしれません。長時間にわたる治療は避けて、基本的な応急処置だけにとどめておきましょう。妊娠中の歯科検診や治療などは、安定期となる妊娠中期の妊娠4~7ヶ月にすませておくことをおすすめします。

おなかの赤ちゃんを守るため、正しい情報を伝えよう

歯科治療に行くと問診票に記入しますが、その際に歯医者さんにはきちんと妊娠中であることを伝えてください。また、妊娠がはっきりしていなくても、その可能性がある場合も伝えた方が良いでしょう。妊婦さんには、治療によるストレスや投薬などの制限があります。おなかの赤ちゃんを守るためなので、恥ずかしがらずにきちんと話すようにしましょう。その際は、妊娠何ヶ月(何週目)か?主治医となっている産婦人科はどこか?今の体調や身体の状態は?といった点についても、正しく伝えましょう。

妊娠中でもレントゲン検査はできる?

歯科の場合、きちんと保護エプロンをつけて注意事項を守れば、おなかに直接X線があたるということはないので、妊娠中でもレントゲン検査を受けられます。ただし、念のためきちんと妊娠中であるということは伝えるようにしてください。

治療中、体調に異変を感じたら

妊娠中は、急な体位の変化によって、突然トイレにいきたくなったり、立ちくらみや吐き気などが起きることがあります。歯医者さんも妊婦だということがわかっていれば、できるだけ負担のない楽な姿勢をとったり、治療時間が長引かないように配慮してはいますが、もし体調に異変を感じたり、トイレにいきたくなったりしたら、恥ずかしがらずに伝えてください。

つわりで気持ちが悪くて歯磨きができない!そんなときは

つわりで気持ちが悪くて歯磨きができない!そんなときは

妊娠中、とくに妊娠初期は虫歯になりやすくなります。ホルモンバランスの関係で唾液がねばねばして、虫歯菌が繁殖しやすくなります。また、つわりがひどいときは、歯磨きどころではないでしょう。口の中に歯ブラシを入れるだけで吐きそうになるということもあるかもしれません。また、つわり対策や妊娠後期におなかが大きくなった場合に食事の量を少なく、回数を増やして食べていると、常に口の中に食べ物が入っていて口内が酸性に傾いている状態になり、虫歯になりやすくなります。
つわりでなかなか歯磨きができない場合は、起きたときや眠る前などとタイミングにこだわらず、気分がよいときを見計らって歯磨きをしてください。歯ブラシを口に入れられない場合は、うがいをして口の中をすすぐだけでもよいでしょう。

「赤ちゃんを産むごとに歯が一本なくなる」ってほんと?

「妊娠すると、おなかの赤ちゃんにカルシウムをとられて骨がぼろぼろになる」と昔からいわれていましたが、これは誤りです。食べ物から摂取したカルシウムは、血液を通じて赤ちゃんに行き渡り、骨や歯を作ります。お母さんの身体からカルシウムを吸収するということはありません。
ただし、妊娠中や産後の授乳期は、カルシウムを多く必要とするので、カルシウムが多い食品をとるようにしましょう。妊娠中はエストロゲンやプロゲステロンな女性ホルモンの分泌が盛んになるため、歯茎が腫れたり出血したりと歯肉炎になりやすくなります。ホルモンバランスが落ち着くと、症状もだんだんよくなりますが、歯肉炎を放置していると歯周病になってしまいます。昔はこうしたメカニズムがよくわかっていなかったので、子どもを多く出産したお母さんたちは、歯のトラブルを抱えやすかったのです。

大切な赤ちゃんを守るために歯科治療を

生まれたばかりの赤ちゃんの口内には虫歯菌がいません。お世話をするお母さんが歯のトラブルをかかえていると、赤ちゃんに虫歯をうつすことになりかねないので、出産前に必ず歯の検診を受け、治療が必要な場合は治療してしまいましょう。
歯科治療を開始するときは、かかりつけの産婦人科の先生に念のため伝えておきましょう。また、歯医者さんに行くときは、母子手帳を持参するようにしてください。母子健康手帳には妊娠経過が記されているので、治療の目安になります。