親知らずと自律神経の関係

2016年12月12日 (月)
なんだか最近奥歯に違和感がある、歯が生えてきているような気がする、あごがなんだか痛い、こういった感覚がある方は、もしかすると親知らずが生えてきているのかもしれません。「親知らず!?じゃあ、早く抜きに行かないといけないよね?」と思った方もいるかもしれませんが、実は、親知らずは必ず抜かなければいけないというものではありません。歯と歯の噛み合わせや、口内での位置関係やバランス、親知らず自体の生え方などを総合的にみて、抜くべき親知らずなのが、そのまま生やしていても大丈夫なのかということは変わってくるのです。しかも、実は親知らず、抜いても抜かなくても、私たちの身体を司っている「自律神経」と関係しているのです。

親知らずが原因で変わってしまうこと

親知らずが原因で変わってしまうこと

親知らずが生えてきた時と抜歯する時の両方で、身体ではわずかに変化が起こっています。この変化は、身体にとってストレスとなるもの。親知らずがきれいにまっすぐ生えてきて噛める範囲が広がったというケースもありますし、親知らずが痛くて痛くて楽になるために抜歯しても、その抜歯が原因でほかの身体の部分に不調をきたすといったケースもあるということは、知っておいたほうが良いでしょう。
<親知らずが生えることで変わること>
まず、親知らずがどう生えてくるかで身体への影響は違ってきます。周りの歯や歯の周辺組織にダメージを与えず、ほかの歯と同じようにまっすぐに生えてきたならば、横や斜めに生えてしまった親知らずのように隣の歯を圧迫することもありませんし、歯茎を傷つけることもありません。しかし、もし上下左右に1本ずつ均等に親知らずが生えず、左の上だけ、左の上と右の下だけというかたちで左右上下の噛み合わせがちぐはぐになるように生えてしまったらどうでしょうか。親知らずが生える前は噛み合わせがぴったりと合っていて、ストレスなく食事や会話ができていたのに、親知らずが生えたことによってその噛み合わせが整わなくなってしまい、気づかぬうちにストレスになっていたら……。きっと、知らず知らずのうちに身体に負担がかかってしまいますよね。

<親知らずを抜いたことで変わること>
「親知らずを抜くのは痛い」ということは、みなさん何となくはご存知かと思います。抜いた後も、1週間ほどは多少のつらい痛みとの戦いが続くこともあります。個人差はあれど、親知らずの抜歯後1か月程度は痛みやなんらかの違和感がある場合もあります。親知らずを抜いたことでまず変わるのは、その後の痛みとつらさがあるということです。これは想像以上に大きな変化で、身体では、その痛みを和らげよう、つらい部分をできるだけ使わないようにしようと、無意識に抜歯した部分に力が入らないように、何かが当たらないようになど患部を守ろうとします。そうすると、食事の際は抜歯をした方の歯をあまり使わなくなってしまいますし、患部をさけようとするため他の歯や口周りの筋肉、あごなどに変に負担がかかってしまうのです。顎が疲れる、痛い、首や肩が凝るといった、身体的に負荷の代償が表れてしまう時もあります。

親知らずと自律神経の関係とは

ご説明してきた通り、親知らずは生える時も抜くときも、身体やそのバランスに大きな影響を与え、時には無理してしまったがための不調につながってしまうこともあります。これは身体だけでなく、精神面でも同じです。抜歯をする際の恐怖心や、その後どうなるんだろうという不安、抜歯後の鎮痛剤を飲まなければならないほどの患部の痛み、食べたいものが食べられないつらさ、口が動かしづらかったり、口の中の違和感がつづくなど我慢はできるけれど不快なことなどの自覚症状があると、それは自身のストレスとなり体に溜まっていきます。すると、ストレスを抱え込んだ体の自律神経が不調を起こして、これまでは整っていた自律神経が狂いだしてしまいます。親知らずの抜歯後によくみられるケースとしては、自律神経の乱れから頭痛が続くということがあります。親知らずを抜くときも、抜いた後も憂鬱な気分になることは誰しもあり得ることですが、その症状が重いと、自律神経の乱れ、すなわち自律神経失調症になってしまうことも考えられます。たかが親知らずといえども身体の一部です。不調和が続いたり重なったりすることで、自律神経にも関係してきてしまいます。

たかが親知らずと思わず、メンタルケアも大切に

たかが親知らずと思わず、メンタルケアも大切に

親知らずなんて抜いてしまったらおしまいでしょ!ではなく、抜いてからがつらいというのはとても多いのが現実です。こんなはずでは……もうこんなつらい思いは嫌だ……と思い悩んでストレスとなり、自律神経失調症になってしまっては大変です。頭痛が続いたり、不安や不調が続いた場合は、歯科の歯医者さんへもそうですが、一度心療内科も受診してみましょう。もしかすると、親知らずを抜いた直接的な影響というよりは、精神的負担からきている頭痛や不調かもしれません。悪化しないためにも、自分の体を大切に、早めの受診をおすすめします。