肉眼では実現出来なかったマイクロスコープ治療の実例

2016年09月5日 (月)

これまで、歯科医の経験とカンに頼るしかなかった肉眼での歯科治療で不可能とされてきた症例も、マイクロスコープを使った最新医療であれば、治療が可能になるケースも出てきています。
どういったケースがあるのか、実例を見てみましょう。

成功率6割の治療も、マイクロスコープで治療が可能に

成功率6割の治療も、マイクロスコープで治療が可能に

マイクロスコープを使った治療の代表的なものとして、根管(歯の根っこ)の治療があります。
根管治療とは、歯の神経が死んでしまったとき、歯の根の中を消毒して細菌が感染しないように薬を詰め、神経がなくても自分の歯をできるだけ長く生かすための治療です。
なんと12本もの歯の根っこに膿がたまり、歯だけでなく顎全体に激しい痛みが生じるという難しい症例で、通常であれば1本の歯に対し、7~15回もの消毒を繰り返し行う必要があります。
しかし、マイクロスコープを使った最新の手技なら、たった1日で安心・確実に治療を終わらせることが可能です。
歯根の治療は難しく、成功率は6割程度といわれています。マイクロスコープを導入すれば、今まで見えなかった根の先端まで確認しながら治療できるため、成功率がぐっと上昇するのです。

マイクロスコープが抜歯を回避!従来の歯科での不可能を可能にする

かかりつけの歯医者で、治療法がないので抜歯しかないと宣告された場合でも、マイクロスコープを使った治療で救うことができた事例もあります。
噛んだときの痛みと腫れが気になるという理由で来院した患者さんの歯をレントゲンで撮影すると、なんと前の根管治療で大きな穴をあけられてしまっていました。この穴が感染源となって細菌が傷みを引き起こしていたのです。
こうなると通常は抜歯しか方法がありませんが、マイクロスコープを使って拡大することで、穴の穿孔(穴のこと)封鎖術をし、抜歯を免れることができました。

日本での普及率たった5%!マイクロスコープが患者さんを救う

日本での普及率たった5%!マイクロスコープが患者さんを救う

海外で歯科医療を学ぶ場合は、マイクロスコープの利用を前提とした教育が義務付けられています。また、アメリカでは根管治療を行う専門医には、マイクロスコープの利用が義務付けられているほどです。
しかし、日本では導入費用が高額なことや保険でカバーできないことなどがネックとなり、普及に後れを取っているのが現実です。日本ではコンビニより歯医者のほうが多い、などといわれますが、その中でもマイクロスコープを導入している歯科はたった5%以下です。
このように、マイクロスコープを使った最新技術を駆使することで、これまで不可能とされてきた症例でも治療可能になるケースは多いにあり、患者さんの生活の質向上に貢献できるのです。