“よく噛むこと”が認知症予防にも繋がる!

2018年01月29日 (月)
皆さんは、一回の食事でどのくらい噛んでいますか?数えている人はまずいないと思いますが、現代人は総じて咀嚼回数が短い(少ない)傾向にあります。大昔の話になりますが、まだ狩りをしていた時代に比べると違いは顕著です。「噛む」ことは食事をして生きていくために大切なことです。

咀嚼と認知症の関係

咀嚼と認知症の関係

関係ないと思うかもしれませんが、咀嚼と認知症の関係は切っても切れません。よく噛んで食べると健康でいられるというのは言い伝えではなく、実証されています。

■噛むと脳が刺激される
噛むと食べ物が細かくされて消化しやすくなるだけではありません。脳へ刺激を伝える大事な役割もあります。歯の根っこには歯根膜と呼ばれる膜があり、噛んだ時の歯に加わる力を感知して脳へ伝える役割をしています。この刺激により、満腹中枢や筋肉の調整などが行われます。

■歯が少ないと脳が活性化しない
歯の本数が少ないということは、歯根膜の数も少ないと言い換えられます。歯根膜数が少ないと脳への刺激も減ってしまうので、歯が全て残っている人に比べると脳の活性化が弱くなってしまいます。

■認知症リスクの差
大学の研究で、認知症と歯の関係が報告され、歯が20本以上残っている人に比べ歯がない状態にしている人は1.9倍、咀嚼ができている人に比べ、咀嚼ができていない人は1.5倍、認知症になるリスクが高くなるとされています。

噛まないとどうなる?

認知症には高齢者の方によく見られるアルツハイマー型認知症があります。アルツハイマー型認知症は脳にアミロイドβが沈着することで発症します。噛む回数が少ないマウスはアミロイドβの沈着が多く見られ、記憶力を司る海馬の細胞数が少なくなっていることが研究の結果によりわかりました。

よく噛むにはどうすれば良い?

よく噛むにはどうすれば良い?

認知症予防で「噛む」ことの重要性がわかったところで、「良く噛む」ためにどうしたらよいのでしょうか。歯がなくなってしまうと歯根膜も一緒になくなるので歯根膜数が減ってしまいます。インプラントや入れ歯といった歯を補う治療を行えば、歯が生えているときに比べれば刺激の最大値は下がりますが、歯が全くない状態に比べると、大きい刺激を伝えることができます。ただし、入れ歯を入れても患者さんに合っていなければ脳に刺激を伝えられないという研究結果も出ています。入れ歯を作ったら歯医者さんで定期的に調整や検診を受けるようにしましょう。入れ歯が合わないと歯茎が腫れる、吐き気がするなど他にも不具合が出てきます。