乳歯の生え始めに起こる歯茎の違和感…和らげる方法ってある?

2017年11月27日 (月)
乳歯は6か月頃から生え始めます。その後、約2年間にわたり乳歯は生えてきてトータルで20本生えてきます。この乳歯が生えてくるときに子供たちは歯茎に違和感を感じることがあります。しかし、6か月や1歳の子供は上手にしゃべることができなく親も症状に気づいてあげることができないことが多いですが、小さな予兆は見せてくれています。この予兆を見逃さないことで子供の違和感に気付いてあげることができます。ここでは、この違和感を和らげる方法についてお話いたします。

ぐずっている子供の原因は?実は…?

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子供に以下のような症状が出ていることはありませんか?
食事を嫌がる、口の中を頻繁に触る、不機嫌になる。
これらの症状が出ているときは歯が生えてくるときの違和感が原因であることがあります。中でも前歯ではなく奥歯が生えてくるときにこの違和感が強くなります。

■食事を嫌がる
歯が生えてくるときに感じる痛みが原因で硬い食べ物を食べることを嫌がります。今まで食べていたご飯や好きだったものも食べなくなってしまうので心配になる親御さんが多いですが、歯が生えてくるときに起きることなので大きな病気である可能性は少ないです。

■口の中を頻繁に触る
食事をするときに感じた痛みの原因はどういったものなのかと自分で探し始めます。ある意味成長を感じる瞬間ですが、奥まで指を入れすぎると「おえっ」となることがあります。子供は本気で痛いところや違和感があるところを探そうとしているので無理に止めないで静かに見守ってあげてください。前歯のあたりを探している時は前歯が生えてくる予兆、奥歯のあたりを触っている時は奥歯が生えてくる予兆であると考えられます。

■不機嫌になる
子供達が体調不良を訴えるときの代表的な症状です。うまく伝えることができない時期ですが、自分の身体がいつもと違うことで不機嫌になります。
これらの症状が見えると歯が生えてくる前の前兆と捉えることができます。

歯が生えてくるメカニズム

乳歯は約6か月から2年6か月の間の約2年間にわたって生え始めます。このあいだ、歯が生えてくる前には前述のような症状が出てきますが、歯が生えてくるメカニズムは一体どのようなものなのでしょうか。
まず、歯は歯胚と呼ばれる袋の中で成長していきます。歯胚は顎の骨の中にありお母さんのお腹の中にいるときからだんだんと成長していきます。
歯胚の中で成長していく歯は歯の外形から作られていきます。歯の外形からできると歯の根っこの形を作っていきます。歯の根っこを作り始めるくらいになると歯胚の上にある歯槽骨(顎の骨)が溶け始めます。溶かすのには破骨細胞という細胞が関与していて、骨を吸収させることで骨を消失させていきます。
そして歯胚から出た歯が放出しようと移動を始めるのです。
骨と歯胚から出た歯が進行していく過程で移動するのに邪魔になる結合組織も消失していき、歯茎に近づいていきます。歯と歯茎が近づいていくと歯茎が歯のような形に膨隆を形成します。いわゆる膨らみができるということです。その時に歯によって歯茎が圧迫され、発赤がみられます。歯茎の周辺に走っている血管は歯によって貧血状態になり圧縮されます。歯茎の組織は固有層というコラーゲン繊維がたくさん含まれている層で補強されていますが、歯の放出時には固有層も破壊され、歯茎が柔らかくもろくなっていきます。そして、歯の頭の部分(歯冠)が放出を始めるのです。
歯科では歯が完全に生えた状況ではなく、歯冠の一部でも出ると萌出と言えます。歯が完全にできてから萌出するわけではなく、歯の全長の1/2~1/3ができれば萌出してきます。なので歯が出てきたからもう完成しているというわけでなく生えながら成長もしているので優しく歯は取り扱うようにしましょう。

違和感に対する注意・対策

違和感に対する注意・対策

違和感のある場所を探そうと子供が指を口に中に入れるのは、許してあげましょう。ただ、歯磨きをするときや爪を立てて違和感のある歯茎をゴシゴシとすると歯茎を傷つけてしまうことになるので注意が必要です。歯茎が傷つくとそこから細菌感染が起きて歯茎が膿んでしまうこともあります。違和感があるからといって強く掻いてしまう場合は子供に注意するようにしましょう。
違和感は乳歯が生えると解消されることがほとんどです。また、前歯よりも奥歯が生えてくるときの方が違和感を感じやすいようです。乳歯の奥歯が生えてくるのは1歳~2歳で生えてくることが多いのでこの時期は特に注意が必要です。
違和感を和らげる方法としては歯医者さんに消毒をしてもらうという方法が一番かと思います。ガーゼに消毒薬をつけ拭うことで歯茎を掻くよりも柔らかく刺激を与えるので気持ち良いはずです。また細菌感染予防もできるので一石二鳥です。
自宅でできるセルフケアは、子供が他のことに興味を持つようにアニメを見せるだとか一緒に遊ぶということが有効です。生え始めから生えてくる1か月弱の間だけ誤魔化せれば大丈夫なので、少しの期間ですが頑張って歯茎から意識を遠ざけましょう。