“歯ぎしり”には大きく分けて3つの種類があった!

2017年10月4日 (水)
パートナーや家族と寝ているときに、ギリギリと扉が開くときのような音を立てる人はいませんか?本人は深い眠りについているので何も感じませんが、その音のせいでなかなか眠れない…なんて困っている人もいるかもしれません。
本人に気を使って言えないという人もいますが、夜中に歯ぎしりしているよ!と伝えてあげなければ、本人にとっても不利益が起きてしまうことがあるのです。もしかすると、自分が歯ぎしりをしている側かもしれません!

そもそも歯ぎしりとは

そもそも歯ぎしりとは

歯ぎしりとは、無意識のうちに歯を食いしばってしまうことやギリギリ音を立ててしまうことです。このような歯ぎしりを英語ではグラインディングといいます。日中に歯ぎしりが起きることは少なく、寝ている時に多く発症します。寝ているのにもかかわらず本人の意思とは関係なく噛む筋肉である咀嚼筋を硬直させることで食いしばりが起きてしまうのです。
歯ぎしりが起きてしまうと、歯に過度な負荷がかかってしまいます。普段であれば歯の根っこにある歯根膜というのが噛む力の大きさを感じて噛む力の調節をしてくれます。しかし、無意識で歯ぎしりをしていると調節機能が眠っている状態なので、過度に負荷がかかっていることがわかりません。
過度に負荷がかかると歯を支えている歯根膜や顎の骨が破壊されてきます。これを歯科用語で「咬合性外傷」と呼ばれています。噛む力が強いため歯にダメージがたまっていき、外傷を受けた時と同じような状態になるのでこのような名前がつきました。
歯ぎしりにより歯が痛むことを防ぐ方法は様々で、歯ぎしりに対しての第一選択はナイトガードを作成します。ナイトガードとは歯よりも柔らかい素材で作ったマウスピースのようなものを作ります。歯ぎしりが起きてしまっても歯が削れることはなく緩衝材として入っているナイトガードが削れてくれるので歯が傷つくことを防止できます。
歯ぎしりは自分では気づくことはできませんが、自覚症状はでてきます。例えば、寝起きの頭痛や顎関節の痛みです。頭痛が起きる原因は咀嚼筋の緊張により硬直することです。咀嚼筋は耳の上から頭頂部にかけて側頭部に筋肉が走っています。これを側頭筋と呼びます。側頭筋の過度の緊張により頭痛が起きる原因となります。
他にも咬合性外傷で歯が削れてしまうと噛み合わせが深くなってしまうと顎にかかる負担が大きくなります。顎への負担が大きくなると、顎関節の痛みが出てきます。

歯ぎしりの3種類

「歯ぎしり」と一言でまとめられていますが実は歯ぎしりには3種類の種類があることをご存知ですか?

1.グライディング
グライディングは一般的に歯ぎしりと呼ばれているものです。夜中に発生し同室の人へ迷惑をかけるギリギリという音を立てるのが特長です。歯と歯がギリギリと磨り減るので歯がすぐにダメになってしまいます。

2.クレンチング
食いしばりと言われるものです。本人のみ症状に気づいているので周りの人から指摘されることはないので発見が遅れることがあります。食いしばりは咀嚼筋の硬直が他の歯ぎしりに比べても強いので頭痛や肩こりがひどくなります。

3.タッピング
カチカチと上下の歯同士を噛むことです。上記2種類に比べたら起きにくいと言われていますが、全くないとも言えません。

歯ぎしりを放置しておくと…

歯ぎしりを放置しておくと…

歯ぎしりを放置しておくと咬合性外傷につながります。咬合性外傷の恐ろしい点は、歯周病との判断がつきにくいのです。歯周病は歯がグラグラとしてきて最後は抜けてきてしまいます。咬合性外傷も同じで、歯がグラグラと動揺して最終的には抜けてしまう、または抜かなければいけない状況になります。
歯周病と咬合性外傷の治療方法も大きく異なります。歯周病は歯や口の中を清潔に保つことで進行を止めることになりますが、咬合性外傷は強く噛んでいるところや強く当たっている歯を削ることで、歯に与えるダメージを軽減することが大切です。
この2つの病気を鑑別する際は、歯が削れて短くなっているかいないかという点が重要視されます。歯磨きの仕方一つでも長期間で見ると歯が削れてしまうこともあるので心配な人は歯医者さんに診てもらうようにしましょう。

歯ぎしりを治すには

まず本人に歯ぎしりをしていることを伝えることが一番です。今まで自覚がなかったことで他人に迷惑をかけていた時は、誰でもショックを受けてしまうかもしれませんが、優しく歯ぎしりをしている旨を伝えた後は歯科医師へ相談するように言いましょう。歯科医院に来る患者さんで知らぬうちに歯が削れている人は多く、別の症状で来院した際に指摘されることもあります。
さらにナイトガードの存在を知らせてあげることで、本人から進んで歯科医院へ行くことを考えるきっかけになるかもしれません。
口の奥にものが入ると異物と認識して嘔吐をしてしまう「嘔吐反射」がある患者さんでも使用できるように工夫されたナイトガードもできています。事前に歯科医師へその旨を伝えてみましょう。